月別アーカイブ: 2013年5月

どんぐり問題を子どもにあわせる

今日の記事は、ご家庭で どんぐり問題を実践されている方向けの内容です。

どんぐり問題の特徴は、子どもが、楽しく問題に入り込める ということですね。

でも、どんぐりを始めたばかりの時や、ちょっとだれてきた時など、子どもがどうも乗り気にならない、ということはあるものです。

そういう時、お薦めなのが、

ちょこっと問題を変えてみる ことです

(糸山先生はこういうことを快くOKしてくださるので助かりますね。)

カメ キャラクターを変える

波 状況設定を変える

フンコロガシが好きな子もいますが、「虫も汚いものも嫌い~」という子もいます。

そういう場合、フンコロガシのかわりにリスなどのかわいらしい動物が、フンではなくどんぐりを運ぶ、という設定にかえてもよいわけです。

場面設定がその子の好みに合わない場合、その子の好きな世界観で、少し状況描写を付け加えることもできます。

休みの日に行った海が印象に残っている時なら、場面を海にしてもよいし、ポケモンにはまっている時なら、ポケモンづくし、というのもありです。

登場人物を子どもの名前にしたり、家族やお友達を登場させると、喜ぶ子もいます(嫌がる子もいますが(;^_^A)。

「好き」のパワーは意外と侮れないものです。

お子さんの様子をみながら、いろいろ試してみてください。


子どもと言葉と体験と

算数の文章題を読んで絵が描けない時、理由はいろいろあるのですが、その中のひとつに

「言葉の意味がわからない」

ということがあります。

「言葉の意味がわからない」も、具体的にみていくとさらに色々あります。

実は、面倒くさくて考えたくないから「わからない」と言ってるだけ、ということも多々あります。

そういう場合はさておき、本当に「言葉の意味がわからない」場合、

1)体験していない

2)体験はしているが、言葉とつながっていない

3)その子にとって抽象度が高くて、まだ消化できない

の3つが、よくある理由です。

例えば「同じ数ずつわける」という文章で考えてみます。

そもそも、兄弟や友達と、食べ物や石ころなどを何度もわける経験をしていない子は、口でいくら説明されても、目の前で実際にわける作業をしてみせられても、なかなかピンときません。

自分が主体的に関わって経験していない限り、瞬間的に納得できるようには、なかなかならないものです。

一方で、体験は何度もしているけれど、「同じ数ずつわける」という言葉とつながっていない場合。

こちらは、状況を説明されたり、目の前でこういうことだよ、と示されたりすると、「あぁ~!」と、一瞬でつながることもあります。

が、こちらの場合もやはり、体験とセットで言葉を意識する、ということを繰り返さないと、納得できないこともあります。

抽象度が高い言葉の場合は、特にその傾向が強いように感じます。

「ずつ」という言葉は、幼い子どもには抽象度が高い言葉なのですが、体験するたびに耳にしている子は、迷いなくすっと使えたりもします。

毎日の生活を、ゆっくり、丁寧に、言葉をそえながら、体験していく。

そういう何気ない時間が、子どもの学力のベースになっているものだなぁと感じます。

ここで一つ補足しておくと、子どもの成熟度合いには非常に大きな差がありますので(特に低学年)、わかならい言葉があることが問題なわけではありません。

抽象度の高い言葉は特に、心配しなくても機が熟せばわかる、ということもよくあります。

「わからない言葉」があると気づいた時、

その場でプリント片手にこんこんと教え込もうとするよりも、

日常にその体験と言葉を紛れ込ませる工夫をしたほうが、

ずっと効果的ですよ

というお話でした。


脳トレに関する脳科学者の見解

脳トレブーム。

計算や音読で脳を活性化!というあれです。

トンデモ科学系の話として、もう終わったもの、という印象だったのですが、そうでもないのでしょうか?

どんぐり倶楽部のブログ
で紹介されていた動画がおもしろかったので、こちらでも紹介します。

脳ブームは間違いだらけ?前編

脳ブームは間違いだらけ?後編

お時間ある方は見てもらうとよいのですが、忙しい方のために内容も少し書いてておきますね。

叫び 脳が活動すること(いわゆる活性化)と、脳の機能があがること(賢くなること)は別。

叫び 活性化自体が、計算の効果か、手や眼を動かすことの効果か、も分析されていない。

叫び 活性化=ある特定の脳部位の血流が増えること、でしかない。

というあたりは、よく言われる話ですね。

笑えたのは

認知症の治療に効果的と言われているけれど、実はその研究レポートに

実験でドリルをやった方のグループは、

毎日、スタッフと話をしていたので、それが認知機能、特にコミュニケーション能力向上の原因かもしれない

と、はっきり書かれている、というくだり。

それで、ドリル自体の効果なんて測れるわけないんじゃ…


子どもの絵からわかること

どんぐりの文章題で子どもに絵を描いてもらうと、わかることがたくさんあります。

「文章題を解く」には、一見意味がないと思われる部分(登場人物や場面の書き込み等)からは

その子が今

ラブラブ 好きなもの
ラブラブ 興味のあるもの
ラブラブ 心の状態

「文章題を解く」ために必要な部分からは

その子が

はてなマーク どの言葉がわからないのか?
はてなマーク どの概念がわからないのか?

といったことが見えてきます。

どれもとても重要なのですが、今日は、「文章題を解く」ために必要な部分、についての話を書きますね。

子どもたちは、大人の想像以上に言葉をはっきり理解していません。

2~3歳になって、会話ができるようになると、子どもが質問してこないことはわかっているような気になってしまいますが、子どもたちはわからない言葉のすべてを確認しているわけではないのです。

「~につき」「~ずつ」「~円びき」「~とすると」などなど。

大人がさらっと読み飛ばしてしまうような言葉も、実は意味がわかっていないために、全体がわからず混乱する、ということはよくあります。

「はんぶん」「5分の4」「~倍」

といった概念も、はじめからさっと絵にできる子は多くありません。

学校で該当単元を習った後で、ですよ。

でも、式と答えだけを書く学習方法では、その子のひっかかりが見えてこないのです。

わかっていないのに○をもらい、ひっかかっていることに、本人も周囲の人間も気付けないことが往々にしてあります。

見えないことを改善するのは難しいものです。

だから、見えるようにするのです。

見えてしまえば、根本から対策できます。