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難問は寝かせる、ということ

どんぐり倶楽部の問題は、基本的に自力で解きます。

指導者ができること、やるべきことは色々あるのですが、ひとつひとつ丁寧に解き方を教えこむことはしません。

では、本人がさっぱり分からない、お手上げだ、という問題の場合、どうするかというと、「寝かせる」のです。

お宝帳(どんぐり倶楽部のわからん帳をやまぼうしではこう呼びます)というノートに貼っておいて、日をあけてまた解きます。

それでもお手上げならば、また寝かせます。

すると、ある時「あっ解けた」となります。

「ひとつひとつ丁寧にやり方を教えなければ解けない」ような場合、子どもの側にその問題の概念を消化する準備ができていなのです。

小学生の成熟度合いには大きな個人差がありますが、それは優劣ではなく個性です。

適切な環境にあり、無理な引き伸ばしを試みなければ、小学校にいる間におおよその消化はできるものです。

それを学年の教科書にそって確実に言葉で教え込もうとすると、理解できなくても「解く手順を覚えなさい」といった丸暗記主義に陥りがちです。

どんぐり倶楽部の算数問題で扱っている概念は、日々の生活でも出てくるものです。

生活や遊びを通して分かっていくこともあります。

別のどんぐり問題を通して気づくこともあります。

どんぐり問題として一度深く接していた場合、脳は考えていないようで無意識に答えを探し続けるので、遊んでいるときに突然、「あの問題わかった」と言ったりもします。

消化準備ができた頃に解くと、ストンと理解できるのも、以上のような理由からです。

それは、子どもにとって確実に自分が成長したことを実感できる瞬間で、純粋に嬉しいし、自信にもつながります。

知人に紹介してもらって「知的生活の方法」という本を読んでいて感じたのですが、読書でもこういうことありますよね。

小学生に太宰や三島は???でも不思議はありません。

でも、その小学生が読書を続け、大人になって再読した場合、好きになるかはともかくとして、言いたいことは分かるし、行間から読み取れるものも各段に増えているはずです。

どれだけ説明しても解説しても、入らないものはあります。

どんぐり問題に限らず、さっぱり分からない時は寝かせる、という方法は有効なのです。