なぜ「良質の」算数文章題なのか?

どんぐり倶楽部では「定型の文章題は計算問題と同じ」と考えます。

「定型の文章題」というのは「あわせていくつ」「ちがいはいくつ」といった典型的な問題のことです。

実は、こういう決まりきった型の問題というのは、文章題であっても考える必要がありません。

1年生が 「『あわせて』だからたし算だね♪」といったことをつぶやきながら解いている姿をよく見かけますが、

文章の意味を理解して、どういう計算かを考えているわけではなく、言葉の一部に反応して解いている可能性があります(もちろん、理解している場合もあります)。

新しい概念を学んだばかりの子どもたちに、そういった典型的な問題を解いてもらうのは、悪いことでありません。ただ、それが解けたからといって、子どもたちが概念を理解できているとは限らないのです。

「『あわせて』だからたし算だね♪」は間違いではないし、「一緒にしてしまう」イメージが伴った上で、こう発言していて、「あわせて」以外の文章もひとつひとつ意味を確認して解いているなら、何も問題はありません。

「あわせて」とか「みんなで」という言葉だけで判別している子というのは

あかいカメと しろいカメが います。

あかいカメは しろいカメより 6ぴき おおいです。

いま、かぞえたら、あかいカメは 8ひき でした。

では、みんなで カメは なんびき いるのでしょう。

~『どんぐり倶楽部頭の健康診断』より~

という問題で、みんなで」だから6+8といったことを平気でしてしまいます。

頭の3文はカメと色と数字くらいの印象で、内容はスルーしてしまっているのです。

どんぐりの文章題というのは、ひとつのことばで解き方の方向性を判別できるようにはなっていません。

1文1文を確認して、イメージ化しないと、解けないのです。

上の問題を、絵を描かずに頭で考えると、大人でも即答できるとは限りませんが、絵に描いてみて、この状態がわからないということはまずないと思います。

カメの問題くらいだと、頭の中のイメージ処理が得意な人の場合、ぱっと答えが出ることもありますが、6年生くらいの複雑な問題を頭の中のイメージ操作だけで解けるのは相当イメージ処理能力が優れている人に限られます。

ガウディなんかは、もっと複雑なイメージ操作を楽々できたようですが、そこまでの能力が万人に必要なわけではありません。

得意、不得意と関係なく、誰でも扱えるようになる方法、というのが、絵図にすることなのです。

「絵図にしないと解けない」のが、どんぐり問題の優れているところだと思います。


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